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FLBニュース NO.138

条例案の不十分さを指摘し、強化を求める



「琵琶湖レジャー利用の適正化条例案」の県議会参考人発言(要旨)



10月9日開かれた滋賀県議会環境農政水産常任委員会は、琵琶湖の適正利用条例案について県の修正案どおり可決しましたが、参考人として出席した寺川庄蔵(びわ湖自然環境ネットワーク代表)は、条例案の趣旨に賛成の立場から意見を述べました。発言の要旨は以下のとおりです。 

25日に開会した定例県議会で、一般会計補正予算などとともに「琵琶湖のレジャー利用の適正化に関する条例案」が提案されました。

 この条例の提案にあたり国松知事は「未来、世界からの預りものである琵琶湖の自然を、できる限り健やかな姿で次代に引き継いでいきたいと考えた」と述べた。(朝日9.26付)などと報じていますが、知事の言葉とは裏腹に、一部修正はしたもののとてもこの条例案では、琵琶湖と近畿1400万人の市民生活は守れない内容となっています。

私たちがつくった市民案をなぜ上程しなかったのか、あるいは市民案に沿って大幅な修正をしなかったのか、ラムサール条約に登録し環境こだわり県を標榜する県の姿勢が問われます。

 今回の上程にあたり、以下の点で重要な問題点と課題があることを指摘し、市民案に沿った大幅な修正を求めます。

<主な問題点>

1、 実効性に欠ける。

2、 2ストローク禁止は、6年でも長すぎる。

3、 水上オートバイ全面禁止にせず。

4、 出廷管理ができない。

5、 速度規制がされなかった。

6、 プラスチックワーム・ルアー禁止が抜けている。

7、 自然湖岸の破壊を無視。

8、 水道取水施設、エリ周辺などを航行禁止にせず。

9、 県10、 民への配慮より、事業者への配慮。

11、 あいまいな表現のまま。

<課題>

1、 禁止区域の設定。



−1−

2、 審議会の構成。

3、 違反者の取締りと罰則。

4、 びわ湖の総合保全。

水上バイクの禁止

・使用特性

・騒音、悪臭問題

・危険行為

・水質問題

・業界の姿勢  

  反省のいろなし、最大限の努力するといいながらHPで規制絶対反対、2ストいまだに販売。

プレジャーボートの登録制とマリーナ出艇 

・ 水上バイク以外のプレジャーボートについても自然湖岸からの出艇に問題ある。

・ マリーナ業者に責務をおってもらうことにより、利用者のマナーアップが図れる。

・ 懇話会や適法に営業している業界関係者よりも要望があったにもかかわらず、条例案ではずされている。

2−サイクルエンジン規制 

・本来なら即時禁止であるが、大部分のプレジャーボートについては乗せ替え可能。

2年間は猶予期間ではなく、乗せ替え期間である。

・滋賀県、業界調査の問題点。

・一番の問題はPAH等であり、今後、環境基準等が見直された場合、明日から琵琶湖の水が飲めなくなる可能性がある。

業界関係者の科学的根拠がないとする主張に対して

・ 排ガスについて、規制、基準がないから禁止にできないだけで、本来販売すべきでないもの。

・ 地上では到底走れない。

・ いち早く気づいてEPAに厳しい規制をかけられたものを、日本に持ってきて自主規制を行っていると言うのは詭弁。

・ 排出されているのは、環境基準のある物質だけではなく、PAH等の危険な物質が排出されており、その将来にわたる安全性を証明する責任は汚染者側にある。

・ 業界側からは隠蔽こそすれ、まともな環境情報すら提供されてない。

業界関係者の財産権の主張に対して

・ 水上バイクには財産権は存在するかもしれないが、琵琶湖での利用についてまで含めた財産権など存在しない。単なる訴訟もありえるとの脅しであり負けるわけがない。また、司法が判断することであり、行政がかってに判断して配慮すべき事項ではない。それよりも住民の健康と生活権はどうなるのか。自然生態系は守らなくても良いのか。

・ すでに、1999年の旧運輸省と業界団体の環境基準オーバーの情報隠蔽で、琵琶湖での対策は2年以上遅れている。利用者等への補償は国と企業が行うべきもの。

釣具の規制

・ 琵琶湖は産業廃棄物処分場ではない。

・ 廃プラから溶出する化学物質の将来にわたる安全性は、だれが責任をとるのか。

−2−

前文、マザーレイク21等との不整合

・人間ではなく自然中心に考えるとしながら、業界や利用者の都合をおおいに考えた猶予期間。

・ 石鹸運動で1滴でも油を流さない取り組み、合併浄化槽の費用負担等県・民の琵琶湖をまもる取り組みと、ガソリン垂れ流しを業界の都合に配慮して猶予。



県水産課のヨシ帯造成事業で提案書を提出し、水産課と交渉



                                FLB105 2002年10月3日

滋賀県知事 国松善次様

びわ湖自然環境ネットワーク

代表 寺川庄蔵



湖辺環境の再生のために、ヨシ帯造成事業についての提案書



 琵琶湖や内湖のヨシ帯は、戦中・戦後の干拓事業、および琵琶湖総合開発による湖周道路や「湖岸緑地」と称する都市型公園の建設などによって、大きな打撃を受けてきました。 このようなヨシ帯の破壊については、当時から市民や水産関係者から事態を憂慮する声が寄せられていましたが、ようやく十数年前になってヨシ帯保護の重要性が認知され、1991年にはヨシ群落保全条例が制定されました。

 こうした情勢の変化にともない、行政によるヨシ植栽やヨシ地の管理(ヨシ刈りなど)が事業化され、ヨシ帯の保全に一定の役割を果たしてきました。

 しかしながら、こうした事業のすべてが琵琶湖の水辺環境にとって良い結果をもたらしたとは言い切れません。とりわけ、現在行われている水産課による「ヨシ帯造成事業」(広域型増殖場造成事業)は非常に多くの問題点を抱えており、事業を一時凍結して、抜本的な見直しを行なうべきものと考えます。



ニゴロブナやホンモロコの産卵所増加のための事業として、最初は浮き産卵所、現在進行中なのはヨシ帯造成事業です。浮き産卵所を造るために、琵琶湖沖のあちこちにテトラポットでまっすぐな離岸堤を造り、その裏に杭を打ってそれにつないだ沢山の筏にヨシを植えます。この浮き産卵所のメリットとされるのは、琵琶湖の水位がどう変化しても適正な水深の産卵所になってくれるということです。しかし、種々問題があります。

  その1 魚が産卵しても、稚魚の逃げ場はさほどありません。

      逆にブラックバスとブルーギルの養殖場化しているともいわれています。

  その2 費用対効果  成果が疑わしい上に、水産課から裏付けデータが出ていません。

  その3 景観破壊  赤野井湾、小野駅の沖、尾上町等 風致地区に不細工な浮き産卵所。管理不足でゴミがたまっていたり、ヨシが枯れていたりしています。

 次にヨシ帯造成事業です。30メートルのヨシ帯幅がないと外来魚が入ってくると定め、残り少ない風情のある地域にこの事業を始めました。長命寺と新旭町の工事が済みました。琵琶湖博物館の南

−3−

に広がる津田江は半分終わっています。次ぎに早崎内湖で行う予定です。

どういうかたちでやるのか?水産課の津田江の設計図面の一部が参考資料です。(別添)

 針金でできた「ふとんかご」にバラスを詰めて、図面のように直線にならべて、囲った面積の中を一定な深さに埋めたてヨシだけを移植します。このやり方でヨシ帯を造成すると、1ヘクタールに約2億円の費用がかかりますが、増えたとしても 手ながエビぐらいじゃないかとある漁師は危惧しています。

予算を消化することを最重視していると思えるような事業は、もうこれ以上琵琶湖の景観と自然環境を予算争いの犠牲にすべきではありません。

 まず水産課ありといったパターンから、琵琶湖をトータル的に考えるポリシーをもっともっと前面に出すべきです。

 以上の趣旨にもとずき、水産課のヨシ帯造成事業の問題点を指摘し、即時停止と事業の全面的な見直しを求めて提案します。



<県水産課の浮き産卵所とヨシ帯造成事業の問題点>

1、費用対効果の比較 1ヘクタールのヨシ帯に2億円の工事費

   膨大な工事費対実際の成果を比較すれば事業にどこまでの意味が。

2、生態系学の理解の浅さ、水辺は生物の宝庫

   直線沿いにヨシのみを植えることは、食物連鎖豊富な安定型生態系にならない。濁水の影響。

3、造成地前面の急激な落ち込み

   仔稚魚の育成に問題があるのではないか。

4、 美意識ゼロ、琵琶湖の原風景を壊す 

琵琶湖のまわりに、圧倒的に減少してしまっている風致地区に限って工事を行う無神経さ。国定公園、風景条例はどこに。

5、BSL―30センチメートルは水位変動を計算していない

   操作規則の改変に伴い、BSL+30センチメートルが基準水位となってない。

6、水産課の一方的態度

   1つであるべき琵琶湖に対して 統一した総合的なポリシーが必要。

7、予算をとるだけの事業

これだけ財政赤字の時代に 毎年同じような予算をとるための予算消化事業パターンを止めなければいけない。

8、浮き産卵所は役割を果たしていない

産卵してもブルーギルに卵を食べられ、莫大な金をかけた割には成果が上がっていない。

<ヨシ帯復元への提案>

1、 湖岸緑地公園をヨシ帯に復元する

   湖周道路と水辺の間に設置した公園を見直し、復元できるところはヨシ帯に戻す。

2、 霞ヶ浦などで成果をあげている「3、 粗た沈床」4、の採用

   間伐材と柴を材料に、自然の素材で波よけをつくりヨシの植栽を行う。

5、 住民参加による「6、 湖辺の復元検討委員会」7、(仮称)を発足させる

   専門家と漁業者のほかに、住民とNGOを加え開かれた委員会をすみやか発足させる。

−4−

〜やすらぎある水辺を未来へ〜 2003.3.21(金)〜22(土)

湖面利用の安全を考える全国大会(仮称)素案



今、安全でやすらぎのある水辺が全国の海と湖から失われてきました。人間は、水の輝き、匂い、音、感触等をからだ全体で感じて遊ぶことで、母体に戻った様な感覚を無意識のうちに抱き、癒されるのだと思います。その命の水をはぐくむ水辺が、20世紀のおわりに、癒しの場から、欲望と欲求不満解消の場になってしまいました。

一方では、プレジャーボートからの化学物質による水質汚染が懸念されています。密かに進行する汚染は、市民には被害が出るまでわかりません。21世紀=環境の世紀には、予防の観点にたった規制、制限が必要です。

★ 各地からの報告

琵琶湖 屈斜路湖 本栖湖 諏訪湖 猪苗代湖  野尻湖 他

★特別講演  

  長野県知事 田中康夫氏

★ パネルディスカッション          ★日程 2003年3月21日(金)〜22日(土)

パネラー:国土交通省淀川工事事務所長    21日  13:00 受付

    環境省国立公園担当課長             14:00〜18:00 シンポジウム

滋賀県自然保護課長              19:00〜21:00 交流会

WWF Japan               22日 9:00 琵琶湖視察    

FLB                  12:00 解散

  アメリカ国立公園指導員

★ 大会宣言(案)

1. 水上バイク(PWC)2ストロークエンジン艇の販売停止と回収

2. 漁船を含む動力船の4ストロークエンジン化(環境配慮型動力源化)→大気排気

3. 行政における「水資源保護法」、排ガス規制および速度規制等有効な法整備

4. プレジャーボート利用水域の限定と出艇管理

5. 湖沼、河川の「6. なぎさ」7. へのレジャー車両の乗り入れ禁止の法整備 

8. 点源からの水質汚染、環境破壊への監視の強化と罰則強化 他

?この素案は、現在検討中ですので内容に大幅な変更もあります。10月中には案として固めたいと思いますので皆さんの積極的なご意見ご提案をメールやFAXでお願いします。

事務局だより◆ピッコロバイオリンのチャリティコンサート大成功!! スタッフと参加者それに賛助金のご協力をいただいた皆様に熱く感謝します。収益金は3月の湖面利用の安全を考える全国大会(仮称)に使わせていただきますが、ぜひ実りある大会にしたいと思います。◆19日から21日まで霞ヶ浦の視察に行ってきます。日程が直前に決まりましたので皆さんにご案内をしている間がありませんでした。現在4名の申込みがありとにかく行って見て聞いて琵琶湖に生かせるようにします。◆事務所移転 これまで活用してきた事務所が、山の会の移転に伴いFLBも出なければなりません。新事務所は探しますが、当面の住所は木戸事務局長の住所(〒520-0056大津市末広町10−9)でいきます。?は変わりませんがFAX は077-524-1633になります。定例会(第2第4火曜日・11月は12日と26日)の会場は、決まり次第連絡します。

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