Home > Archives > 2001-12

2001-12

FLBニュース NO.129

第9回世界湖沼会議は何を残したか

開会式にNGOの姿無し・どこがパートナーシップ




世界湖沼会議が閉幕しました。皆さんはどのように受けとめられたのでしょうか。環境ネットとして、これまでだったら間違いなく会場の入り口でチラシを配っていたでしょう。前回は比良スキー場拡張反対の英文チラシを配っていまいた。今回は県の要請に答えて、代表の寺川はじめ会員の何人かは企画委員会や分科会委員として準備段階から参加すると共に、NGOワークショップや自由会議の開催に尽力しました。

今回の会議の総括はまだできていませんが、良い面と悪い面を明らかにしながら、今後の教訓にして活動に役立つようにして行きたいと思います。



今回の会議の特徴は、なにより市民参加を優先的に取り入れたことでした。わたしたちが参加した理由もそこにありました。そして、成功のため最後まで最善を尽くしてきました。

しかし、開けてみると、いきなり市民とNGOは利用するだけだったのではないのかという疑問が出ました。開会式の壇上には行政・学者・事業者・学生の姿はありましたが、NGO・市民の姿はありませんでした。県内外のNGOから、開催趣旨からしてもおかしいという声が上がりました。環境ネットとして知事に抗議しました。国松知事は開口一番「気がつかなかった」さらに「NGOは入っていたと思っていた」「会場におられたのでそれで良いのではありませんか」と答えました。



私たちは、その態度は納得できないと、対応次第では今後の協力は出来ない話し合いを打ちきりました。そして、発表を辞退した時の対応として会場の手配を急遽おこない、翌朝配布する和・英文チラシを作りました。これに対し、翌朝、秘書課長が知事の指示として「配慮不足を認める。今後のパ−トナーシップを尊重する」との反省回答を示しました。我々は、「対応としては十分とは言えないが、知事回答を文章化することで基本的に受け入れる」こととし、事務当局から文章化と併せて「閉会式でNGOにクロージングをお願いしたい」、という具体的提案で了解しました。

 しかし、記者会見では記者からNGOのクロージングについて、「一旦決めたことを簡単に変えて良いのか」「手続き的におかしいのでは」等という質問が出されました。我々としての本旨は県の誠意と、パートナーシップの今後の姿勢こそが重要であることから、内外のNGOとも相談して、知事の閉会の挨拶に、今回の反省の趣旨を盛り込むことを条件として、クロ−ジングへの参加を辞退しました。

 

知事の閉会挨拶の中で、「湖沼の保全再生の取り組みの中で、NGOの果たす役割がますます重要になってきていることを、あらためて確認させてもらいました。」「住民、NGOとのパートナーシップをより確かなものにしていく」と発言しました。

挨拶の中に「反省」の言葉はなく、NGOを強調することで趣旨を入れたということでしょうが、いずれにしても、問題は実践であり、今後の県の対応にどのように反映されているのか、しっかり見守っていきたいと思います。



−1− 



自主企画自由会議「湖岸の環境を考える」

琵琶湖の中はどうなっているのか・・・一刻の猶予も許されない

 環境ネットが世界湖沼会議の関連企画として開催した自由会議は、現場を知る漁業者・ヨシ職人・ダイバー・画家・観光業者、それに霞ケ浦の飯島博氏とラムサ−ル研究会の村上悟氏が加わるというすばらしいメンバーがそろい内容の濃いシンポジウムになり、琵琶湖が今大変な事態になってきていることが、魚やヨシの汚染実態、ワームの放置による湖底の環境ホルモン流出など深刻な問題が出されましたが、参加者は45名と少ない上に、国土交通省や水資源公団の幹部が多数参加するというもったいない会議になりました。参加者の感想では、湖沼会議よりもこちらの方が充実していて良かった、もっと聞きたかった、などの声があがるほど盛り上がり、国交省とやりあう場面もあって、10時の閉会の時間が来ても議論が終わらない状況となりました。

 できればこの続きを、来年2月3日(日)のシンポジウムに引き継ぎたいと思います。



NGOワークショップ開催

全国で注目のNGOが集まり先進的な活動を交流



世界湖沼会議の開会にさきがけて11月10日から始まり、11日、14日の3日間に亘って「わたしたちが拓く水の世紀」をテーマにして活動報告と交流が行なわれました。参加者は延べ約400人。南は九州の川辺川から、北は北海道の沙流川まで、水俣、吉野川、中海、藤前、霞ケ浦、三番瀬、蕪栗沼など全国で今最も熱く活動しているNGOが琵琶湖畔に集いました。海外からもインドネシアと韓国から2名が参加しました。そして、14日の最終日には「世界湖沼会議NGOワークショップ」NGO水世紀宣言を採択して閉会しました。

 環境ネットからは、寺川代表がスライドを使って琵琶湖を紹介しながら「びわ湖この17年」と題した基調講演を行ないました。



第11回総会とシンポジウム開催案内



2000年12月に臨時総会を開いて、それまでの団体加盟から個人加盟に組織変更するなどの全面的な運営基準の改定を行ない、昨年の5月にはゴミシンポジウムと併せて第10回総会を開催して、その後の足取りを確認してきました。間もなく新しい年を迎えますが、2002年はどのような活動を進めるのか、議論を深めたいと思います。

また、今回もこの機会にシンポジウムを開きたいと思います。年に一度の集まりですので多くの方の参加をお願いします。



・ 日時 2002年2月3日(日) 総会10:00〜12:00 シンポジウム13:30〜17:00

・ 会場 ピアザ淡海 204号室 大津市におの浜1-1−・ 20 TEL077−・ 527−・ 3311

・ シンポジウム テーマ「・ 琵琶湖の湖底を考える」・

・ 講師 西野麻知子(琵琶湖研究所総括研究員)

・ パネルデスカッション  (コーディネーター)竺 文彦龍谷大学教授

(研究者)西野麻知子、中井克樹琵琶湖博物館主任学芸員、

(漁業者)鵜飼広之滋賀県漁業共同組合連合青年部副会長、竹端幹夫堅田漁業共同組合理事、

(ダイバー)長谷川広海ジャパン・アウトドア・プラニング

・ 参加費 500円

−2−



2001.11月の新聞から (*=新聞切り抜き掲載)

11/ 1 永源寺の林道工事中止 県公共事業評価委了承 効果期待できず 来年度から(読売)

    3 水上バイク 環境影響の合同調査始まる (朝日)

    5 *水上バイク規制は? 環境団体全面規制を主張 滋賀県健康に影響なし

        近畿1,400万人に飲み水供給 琵琶湖に有害物質排出 (毎日4面)

    7〜9 *守ろう水環境 マザーレイク琵琶湖 (産経)

              ガソリン添加剤MTBE 水上バイクの排ガスと融合 (7日上)

              環境ホルモンや有機物 産官学あげ浄化取り組み   (8日中)

              BIYOセンター 子供たちえの啓発の場に     (9日下)

    8 *琵琶湖酸欠の危機 底生動物が増加/富栄養化も (朝日1面)

    9 *イヌワシ岐阜県で確認 木之本で営巣後姿消す 鳥類保護連が報告 (京都)

9 *「ふるさとの湖 生きている・・・」 新「琵琶湖の歌」完成 加藤登紀子さん作詞・作曲(毎日)

    9 自衛艦、軍事支援へ出航 3隻がインド洋へ 佐世保 情報収集目的で (朝日)

   11 *京都議定書発効へ COP7 運用ル−ル採択 日本 米抜き批准方針 (毎日)

   11 *ヤコブ病訴訟 国・企業の責任 東京・大津地裁和解案 一時金支払いも (読売)

   11 *世界湖沼会議 公共事業と水環境 NGOの役割探る 

              「住民と行政の連携を」 ワークショップ 民意の反映も提案 (朝日)

   13 第9回世界湖沼会議 開幕 

          3氏が基調講演 M・K・カールソン世界水パートナーシップ総裁 H・ザクリ国連大学高等研究所長 川那部浩哉琵琶湖博物館長 

          琵琶湖への思い語る 「セッション」始まる ラブレター12通発表

          NGO水世紀宣言案を発表 ワークショップ

          琵琶湖から世界へ 開発による破壊が進行中 アフリカのタンガニーカ湖 (毎日)

   14 *開会式の壇上にNGO不在で抗議 自然環境ネットワーク

   17 *世界湖沼会議 水環境再生へ活発議論 立場超え解決探る 

71カ国・地域 3650人参加 (読売)

   19 関電 不況未収14億円 バブル期比3.6倍 企業倒産急増で 東電も欠損額4倍 (毎日)

   19 *反対派が圧勝 原発住民投票 三重・海山町 町長、誘致断念表明 (毎日)

23 *内湖再生へ現地調査 早崎干拓地 水を入れ約2週間 水鳥の飛来を確認 (朝日)

   27 *3有害物質を検出 琵琶湖水上バイク大会での水質 ベンゼンなど基準以下 県など調査

環境団体 「総量影響調べて」 ・「適正利用懇人選は不公平」 市民団体申入れ (読売)

   28 *船舶登録制を了承 琵琶湖適正利用懇 湖面対策部会開く (読売)

28 「一挙両得」小水力発電 規制緩和、求める声  環境にやさしく 売電で地域振興

               ダムいらず 有望地多数 国で支援を (毎日・深層)

   30 負債額1000億円近く 県造林公社・びわ湖造林公社 県特別委に報告 統合求める声も (京都) 



◆2003年3月開催の「世界水フォーラム」に向けて、10月8日「世界水フォーラム市民ネットワーク」が発足 〒615-8072京都市西京区桂木の下町1−11 TEL/FAX075-381-7848 事務局長神田浩史 ◆外来魚問題を考えるシンポジウム 1月27日 13:00〜16:00 琵琶湖博物館セミナー室 共催・ぼてじゃこトラストほか 基調講演・中井克樹琵琶湖博物館主任学芸員 漁業者・戸田直弘県魚連青年会会長 ミニ講座・中川雅博近畿大学 申込み必要・TEL/FAX077-525-8776 ◆HGC創立10周年記念講演・祝賀懇親会 2月10日 10:00〜15:00 京都タワーホテル 会費6000円 講演・「カラコルムの緑、シベリアの森」永田秀樹岳人編集長 「私の会ったすてきな人たち」峯尾武男元NHKアナウンサー 参加申込み・ハガキかFAXで1月10日までに 〒520-0835大津市別保1−8−32 TEL/FAX077-537-0564 ◆水質調査カンパありがとうございました。おかげさまで17名の方から248,000円もしていただきました。心からお礼申し上げます。なお、調査費用としては10万円をGreenWaveに渡しました。残金は活動費の補填に使わせていただきます。◆会員登録の更新が近づいてきましたが、現在会員は103名です。意思ある方の参加を今後も募っていきたいと思います。◆淀川水系流域委員会の整備計画作りが大詰めに来ています。12月21日(金)大津市のピアザ淡海で琵琶湖部会(9:30〜12:30)の後、午後14:00〜16:00で住民意見の聴取が行なわれます。今後の予定は、1月24日(木)13:30〜16:30 場所未定 寺川が丹生ダム計画反対の意見を述べる予定です。できれば傍聴お願いします。◆1月の環境研究会(略称:カンケン)8日(火)、幹事会22日(火)いずれも19:00〜◆情報・意見・行事予定などは 事務局(木戸)または寺川まで ◆良いお年を!!











——————————————————————————–





真のパートナーシップの実現を!!



国松善次滋賀県知事に提出した申入書



1、 昨日行なわれた世界湖沼会議の開会式において、主催者はじめ開催に向けて共に取り組んできた各分野のメンバーが壇上にあがり紹介されたが、この中に、準備段階から協力してきた市民、NGOの代表がいなかったことは、今回の開催趣旨「2、湖沼をめぐる命といとなみへのパートナーシップ」3、に反するものであり看過できない重要な問題であると考える。

4、  一部のNGOからも、湖沼会議の主催者はNGOを本当のパートナーとして認めているのかという不5、信の声があがっている。主催者は、琵琶湖の環境保全運動を進めるNGOを軽視することなく、市民と行政の真の連携を求める姿勢を見せてもらいたい。

6、  一部のNGOからは、主催者が開会式で示したような姿勢を改めないのなら、参加を中止するという意見も聞かれている。私たちNGOが疑問に感じる点について、主催者の代表である知事の見解を直に伺いたく、本日の早い時点での話し合いを申入れる。



「琵琶湖の環境を保全し、回復させるために進めてきた様々な取組の経験から明らかになってきたことは、市民、事業者、研究者、行政など湖の保全に関わる全ての関係者が協力して総合的な取組を進める必要があるということでありました。」「パートナーシップを強化し・・・世界中が一致協力して実行しなければ、我々は湖沼というかけがえのない環境を失ってしまうことになるでしょう。」これは、国松善次知事の開会の挨拶の一部ですが、私たちもそのために共に準備に参加し世界湖沼会議成功のために積み上げてきました。しかし、開会式でのNGOはずしは、意図的でなかったにしても配慮に欠けるものでした。私たちは、今後真のパートナーシップを構築して行くためにも、国松知事の明確な回答を求めます。            

                 2001年11月14日 びわ湖自然環境ネットワーク




Home > Archives > 2001-12

Search
Feeds
Meta

Return to page top